代々木八幡駅の踏切を渡ったところにあるオシャレなカフェ。ここ、ただのオシャレカフェじゃなくて、ホステルとして宿泊施設も併設されていること、知っていましたか？

2017年に代々木公園エリアで初の宿泊施設としてオープンして以来、宿泊するために代々木公園エリアを訪れる外国人観光客も急増し、商店街もインバウンド効果が普及しているんだそう。

そこで今回は、この街に国内外の観光客を誘致しているといっても過言ではないalmond hostel & cafeについて、almond staff 井上さんにお伺いしました。

バックパッカー旅の経験をもとに、今までにない宿をつくる

―― まずは、almond hostel & cafeをオープンした経緯を教えてください。

オーナーは、バックパッカーをしていろいろな外国の宿に泊まっていた時に、このホステル＆カフェのイメージを思いついたそうです。外国の宿泊施設には様々な形がありますが、1階にある宿のフロントにカフェを併設して、旅行客だけでなく現地の人も利用しているホステルに惹かれたようです。

ホステルにカフェをプラスすれば、お客さんの幅も広がるし、コミュニケーションや情報も行き交うのが魅力的に感じたようで、「日本でも同じようなユニークなホステルがあればいいのに」と感じたことをそのまま実現しました。

代々木公園エリアの魅力は、大都市と下町のミックス感

―― 立地として、なぜ代々木公園エリアを選んだのでしょうか？

ここ代々木公園エリアは、大都市の渋谷から徒歩15分ほどの距離で、オシャレなお店や人気の飲食店もあり、休日にわざわざ足を運んで来る人や観光で訪れる人も多い街。都心でありながら、いっぽうで昔ながらの銭湯や定食屋さんもあり、昔から住んでいらっしゃる方も多く、まさに大都市と下町のミックス感が魅力ですよね。

「almond hostel &cafe」も、外から一時的にこの街を訪れる人だけではなく、地元の人たちもカフェとして気軽に利用できる、街に自然と溶け込んでいる存在になれればいいなという想いからこの街にオープンしたようです。

―― 宿泊されるお客さんは、どんな方が多いですか？

日本人6：外国人4くらいの割合で、欧米からアジア諸国まで各国から滞在していただいています。特にアメリカやオーストラリア出身の方が多いですね。

年齢層は幅広く、2階の男女共同フロアとは別に3階は女性専用フロアになっているため、半数以上が女性の方になります。1泊だけの方もいれば1ヶ月間も長期滞在する方もいますよ。

―― 外国人のお客さんと接する際に、日本と外国の文化の違いを感じることはありますか？

外国人客のほとんどは”How are you?”などと笑顔で話しかけてきてくれます。外国人と比べると日本人にはそういう習慣があまりないと感じているので、フレンドリーな文化をどんどん取り入れていきたいです。

自分だけの小部屋にいるような、プライベート空間

宿泊客から「とにかく内装がおしゃれ！」と評判の客室を備える「almond hostel &cafe」。バックパッカーをしていた筆者目線で客室をご紹介します。

共有ドミトリーでありながら、自分だけの小部屋にいるようなプライベート空間が魅力のホステル。

2Fが男女共用、3Fが女性専用。それぞれ屋外からの入り口が分かれているため、女性専用フロアの中で男性客と交わる部分がなく、女性でも安心して泊まれるように設計されています。また、共用部分は24時間セキュリティ管理で万全。

宿泊客からは「ドミトリーなのに安心して寝られる！」と好評。

白い壁で区切られた各小部屋には、調光付きライトと充電コンセントも設置されていて、１ベッドにつき１つの鍵付き収納ボックスもあり荷物問題もクリア。さらに小さな棚やハンガーフックもあり、狭くても機能的なつくりに。

洗面台やシャワールームも清潔。

各階の入り口の共有部分も、ミニマルで絵になる空間。

ゴミ箱は、英語だけでなく中国語と韓国語で表記されていて外国人への配慮も。

地元の住民や犬も集う、併設カフェは進化中

ホステルのレセプションがある1階フロアはカフェも併設されていて、ペットの入店も可能。犬の散歩がてらコーヒーを飲みに来たり、ノマドワーカーの作業場として利用したりと、朝から深夜まで賑やかな空間になっています。

今年の９月からランチメニューを始めてフードメニューも充実。さらに、近くにある代々木公園でピクニックや散歩などでも気軽に利用できるようにUber Eats のサービスもスタート。お客さんのニーズに合わせて進化中。

木製のカウンターとiMacが調和する、レセプション兼カフェのレジカウンター。

広めの窓もあり、昼間は明るい陽が差して気持ちよい空間に。

カフェメニューは、店名にちなんだアーモンドラテや、オリジナルブレンドドリップコーヒーが人気なんだそう。

「旅先などでどの国に行っても目にするサンドイッチやカレーなら、様々な国や地域の方にも受け入れられる」という想いから考案されたフードメニュー。スパイシーチキンカレー、クリーミーマッシュルームサンド、スパイシーチキン＆アボカドサラダなどが人気。

プルドポークサンドは、鮮やかな紫キャベツのマリネなど具沢山でヘルシー。

アボカドチーズカレーは、おもわず写真に収めたいくらいフォトジェニックで美味しそう。

カフェ店内では、お店がセレクトした食器やファッション雑貨も販売。

本棚には外国人旅行客のために洋書も並んでいて、コーヒーを飲みながら自由に読書も可能。

大きな木のような場所でありたい

―― 今後、almond hostel & cafeはどんな空間にしたいですか？

チェックアウト時に「また来ます！」と声をかけていただいたけることが、一番にやり甲斐を感じて嬉しくなる瞬間です。ホステルに泊まっていただいたお客様と仲良くなって、スタッフが海外旅行した際に、そのお客さんの自宅に招待していただくこともあったりして、国や文化を超えた繋がりを感じるんです。

旅行する人や地元の人含めてもっと多くの方々に利用していただいて、ここに来る人たちが繋がって街に溶け込んでいく、大きな木のような場所でありたいです。大きな木には動物が寄ってくるし、人も雨宿りや木陰でくつろぎに来る存在じゃないですか。同様にこのalmond hostel &cafeも自然と人が来てたくさんの出会いが生まれるように、今後いろんなサービスを考えて居心地のよい空間にしていきたいです。

そういえば、カフェの入り口にはオリーブの木、扉や椅子、カウンターは木製だったような…。

都心の真ん中で、遠いところから来た人も日常に暮らす地元の人も、そしてワンちゃんも集う、まさに代々木公園のような癒しの地になりつつあるalmond hostel &cafeでした。

almond hostel & cafe
【住所】東京都渋谷区元代々木町１−７
【営業時間】
■hostel
Reception：8:00〜25:00
Check-in：16:00／Check-out：11:00
■cafe
Open ：8:00〜25:00 （Food ：11:30〜21:00）
【TEL】03-6407-9739
【URL】https://almondhostelandcafe.tokyo/
【SNS】facebook Instagram