“串カツ以外も美味しい”串カツ屋さんの名物
「あのお店の『アレ』」があるから、代々木上原に行きたい、暮らしたい!と思える名物をピンポイントでご紹介する連載企画第9弾。
今回は「ミ・チョリパン」の中尾さんご夫妻からのレコメンドで、「串カツ居酒屋 民屋」の「とんぺい焼き」をご紹介します。
まずはおすすめコメントをどうぞ!
「もともと中央線沿いにあるような安くて美味しい居酒屋が好きなのですが、代々木上原駅近くで間違いないのが串カツ屋さんの「民屋」です。お好み焼きのようでどこか違う「とんぺい焼き」が名物。最近ハマっていて、行くと必ずたのみます」ー「ミ・チョリパン」 中尾真也さん
代々木上原駅東口から歩いてすぐ、和田明日香さんの街歩き記事でご紹介いただいた花屋さん「mugihana」の真向かいの建物2階に「民屋」はあります。オレンジの看板が目印です。
1.5坪からスタートした串カツ屋さん
「ミ・チョリパン」さんからのご紹介で、というと「飲食店の方はうちを挙げてくださる方は多いかもしれないです。ここは営業時間的に、上原では最終地点なので(笑)」とはにかむ、「民屋」代表の民谷登さん。
もともと代田橋で1.5坪という小さなお店をスタートした民谷さん。何をやるかは決めずに物件を先に決めて、「この狭さでできることは…」と考え、串カツを選択。その後10数年にわたり多数の店舗を立ち上げ、大半を売却したり、独立をバックアップする形で、現在は代田橋と上原で2店舗を経営しています。
代々木上原には、知人の焼き鳥屋さんがあり縁があったこと、現在の物件にめぐりあったことから、開店を決意。
「閑静な住宅街で、これまでお店を出してきた代田橋等とはちがうし、大きな賭けでしたが、これまでの蓄積や経験を総動員して、今年で6年目をむかえます」
串カツ以外にも名物メニューがたくさんある理由
今回フォーカスする「とんぺい焼き」然り、串カツ以外のメニューもおいしいと話題の民屋。その理由とは?
「思いっきりお店の肩書きに「串カツ」って掲げてますけどね、もともと独立前は居酒屋で修行していたので、いろいろできるんです。お客さんに楽しんでもらえるように、サイドメニューにも力を入れていて。最近利用してくださる方は、むしろ串カツ屋さんと思ってない方も多いですね(笑) 楽しんでもらって、お金をいただく以上の価値を出せるのがいちばんなので、むしろ「串カツ屋」という肩書きをいい意味で裏切るくらいの気持ちでやっています」
お客さんとの会話で、即興的に生まれた奇跡のとんぺい焼き
とんぺい焼き 580円
サイドメニューのなかでも「民屋に行ったら絶対食べるべき!」と口コミでひろまり、名物になった「とんぺい焼き」。このメニューが生まれたのは、ある日のお客さんとの会話がきっかけだったといいます。
「とんぺい焼きって、関西で食べ歩いても、お店によって入る具材も味もまちまちで、たとえば玉子で生のキャベツを巻いたものだったり。豚バラとチーズと玉子だけだったりとか。これまでに食べてきたものは、あまりピンとこなかったんです。自分が独立したあと、ある時お客さんと「とんぺい焼きって、スタイル確立されてないよね、お好み焼きのように美味しいとおもったことないんだよね」って話をすると、そのお客さんたちも「わかります!」と共感してくれて」
横からみると、山の眺望かのようにも見えるとんぺい焼き
「じゃあ今、つくってみるわ、ということで僕のイメージする、とんぺい焼きをそこではじめてつくったんですよ。そしたらその1発で、「なにこれめっちゃおいしいー!」ってなったんです。じゃあちょっと他のお客さんにもおすすめして出してみるねって形で。そしたらすごい評判よかったので、レギュラーにしよう、というのがはじまりですね」
こってりなのに繊細。お酒が進む、糖質OFFなヘルシーおつまみ
具材はキャベツと、豚肉、チーズ、揚げ玉、玉子というシンプルな構成。見た目は、お好み焼きとほぼおなじですが、その違いとは?
「お好み焼きの、小麦粉抜きって考えるとわかりやすいです。ただ小麦粉がないことで、お好み焼きと違うんですね。ほとんど玉子とキャベツですから、見た目はボリューミーですが、重たい感じにはならないです。それから、キャベツが蒸されていないので、シャキシャキした食感が残っています。そこにチーズと、揚げ玉のカリカリしたものが入っているのがうちのとんぺい焼きです」
反響に押し上げられて、名物メニューへ
とんぺい焼きに関するお客さんの反響についてきくと、むしろ民谷さんが想定していた何倍もの良い反応で、名物メニュー化したのだといいます。
「僕自身としては、10数年前からやっているので、超おいしいものっていうよりは、当たり前にあるスタンダードメニューなんです。上原のお客さんに食べていただくと、みなさんの想像を超えるみたいで、「とんぺい焼きやばい」と口コミでひろげてもらって。声に後押しされて、メニューのなかでも一押しにさせてもらってます」
<その他:ここがすごいよ!民屋のいろいろ>
串カツ おまかせ5本 500円
串カツは、植物性の油で、パン粉もまぶして叩くことで、胃もたれしないヘルシーさが特徴。1.5坪のころから、お店を支えてきた串カツ。
まぜそば 600円
新たな名物、まぜそば。以前まぜそば専門店でメニュー開発をしていたスタッフに、たれの「黄金比」を教えてもらい、調味料や具材をアレンジし、3ヶ月間の試作期間を経て理想のまぜそばが完成。「民屋のまぜそばは絶対食べておくべき」と、とんぺい焼きに次いで新たな看板メニューに。
魔王 600円(グラス)
お酒は、ビールやハイボール、ホッピー、日本酒、焼酎など一通り揃えてあります。特に焼酎は50種類あります。
この日、気になっていた噂についても直撃しました。2軒となりに「串カツ田中」があり、お客さんの奪い合いになるのでは…となりそうですが、「全然仲良し」ということをTHE GRUBの内野さんから聞いていたのです。そのことを伝えると「どちらかがいっぱいのときは、お互いに、すぐとなりに串カツ屋さんありますよ、と紹介しあいますね。仲良いですよ」との返答。噂は本当でした!
「営業時間的に、田中のスタッフの方も終わったあとうちに来てくれたり、うちのスタッフも田中さんにいったりしますね」とのこと。代々木上原は飲食店どうしの仲が良いと取材を重ねるたびに感じますが、そのことを象徴する関係性だと思いました。
串カツ居酒屋 民屋
【住所】東京都渋谷区上原1-35-2 上原銀座ビル2F
【電話】03-5453-6070
【営業時間】
【月】17:00~24:00(L.O. 23:30)
【火~日】17:00~28:00(L.O. 27:00)
【定休日】なし
【URL】Facebook
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