家具とお茶の、あたらしい選択肢。気鋭の2ブランドがOPRCTで共演!
12月15-16日の2日間にかけて、アンティーク家具ブランド〈ICCA〉が代々木上原のクリエイターズスタジオ「OPRCT」でポップアップストア【STOCKROOM】を開催しました。広いスタジオを活かして家具を保管するストックルームのような空間をつくりあげ、さらに同フロアのキッチンカウンタースペースでは代々木上原に今年8月にオープンした「ほうじ茶」の茶工房「東京和茶房」もポップアップカフェとして同時出店。この日のレポートと、〈ICCA〉代表・酒井さんへのインタビューをお届けします。

ICCAとは?
“家族のふるまい”をテーマにした家具ブランド〈ICCA〉。大正〜昭和初期の国産アンティーク家具を特殊な技術を使って研磨し、良質な国産材の質感を引き出しつつ

造形美だけでなく、取手やキャスターなどアレンジを加えることで、ひとつ空間にあるだけでも“ふるまい”が変わる家具を揃えているのが〈ICCA〉の特徴です。

代表作はコーヒーやお茶道具をしまう収納と小さなカウンターが組み合わさった「セカンドキッチン」など。



取材は2日目に行ったのですが、オープンの11時から客足が途絶えず、聞くところによると初日オープン時から〈ICCA〉の家具を見に、購入しに来たお客さんで大いに賑わったそうです。また、みなさん真剣に購入を検討されている方が多く、1~2時間ほど滞在される方も見受けられました。〈ICCA〉が生み出すモノに対する静かだけれど高い熱量をひしひしと感じました。
Act Locallyでは〈ICCA〉代表の酒井さんに現在のICCAや、イチ押しの家具についてお話を伺いました。

〈ICCA〉代表の酒井立朗さん。以前のポップアップストアの際は、ブランド立ち上げのストーリーについてインタビューさせていただきました。
ーお客さんの反応はいかがですか?
酒井:昨日が初日だったのですが、オープンが11時で、バックヤードからこの空間に出るとお客さんがすでにたくさんいらっしゃってビックリしました。

ーブランドの認知も広まってきているのでしょうか?
酒井:前回のポップアップストアの頃はブランドを立ち上げて間もなかったので、ほとんど認知度も集客力もゼロだったと思います。その頃と比べると、徐々に知っていただいている手応えを感じています。
ーどのようなところで手応えを感じていますか?
酒井:Instagramを半年ほど前から毎日投稿するようにしているのですが、1日あたり100人〜300人ほどフォロワーが増えています。
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2019年2月時点でのフォロワーは3万1千超。人気商品だと、投稿から30分〜1時間のうちに成約済みになるそう。
酒井:また、初回のポップアップストアで家具をはじめてお客さんに見てもらったときの反応や、そのときいただいたご意見がその後の製造にものすごく活きています。

酒井:引き出しのスムーズ具合とか、低い位置にガラスがあると小さい子どもがいる家庭だと危ないとか、細かいディテールについてもフィードバックがあって、いただいた意見を参考にひとつずつ改善を続けてきました。仕上げのクオリティも劇的に向上しているとおもいます。

ー素人目ながら、〈ICCA〉の家具がこの空間はすごくマッチしているように思います。
酒井:ものすごく合っていると思います。前回の一軒家でのポップアップストアや普段の撮影だとやわらかな雰囲気が前面に出るのですが、この空間はより凛とした表情が出て、家具をよりかっこよく見せてくれています。

ーちなみに、家具が映える要因はどのようなところでしょうか?
酒井:家具ブランドにとってこの空間がなぜ絶妙かというと、壁面にコンクリート、白壁、自然光の入る全面窓とひとつずつ異なる要素が入っているからなんです。すべてコンクリートだと暗くなってしまうのですが、白壁が入ることでやわらかさが出て、かつコンクリートの凛とした緊張感も演出できる。

酒井:凛としつつやさしく包んでくれる、そういう空間の印象があって〈ICCA〉のプロダクトも同じような世界観なので絶妙にマッチするのかなと思います。
ーこれまた素人的な質問で恐縮なのですが、いいな!ほしいな!という家具に出会っても、価格をみて「高いか安いかがわからない」悩みがありまして。ICCAの家具はどのような価格帯なのでしょうか?
アンティークの相場でいくと、比較的お求めやすい価格の部類に入ると思います。後は、品質をどの程度のものを求めているかで高いか安いかという感覚は違うかもしれません。
ーおお、そうなのですね。
これまではあまり謳ってきていなかったのですが、アンティーク家具を商品にする過程で、溶剤などを使うんですね。
この溶剤は、残念ながら身体や環境に影響があるものが少なくありません。ICCAとしては作業者としても、お客様のことを考えても、割高にはなりますがエコなものを選んでいます。
自分の子供が使っても問題ないという品質を目指していますので、製造にかけている手間やコストは業界内でもかなり高い水準にあると思います。

ーそれは初耳でした。
価格としてはそういった加工にかける資材費や手間は見えにくい部分ですので、自分から言うことではないかもしれませんが、お買い得な方かなと思っています。


目の前に並ぶアンティーク家具がかなりお買い得だということがわかったところで、この日並んでいた家具について一部コメントをいただきました。
※すべて1点ものになりますので、現在発売中の商品についてはオンラインストアをご参照ください。


「桜の紋章がポイントになっている食器棚。良質な欅を使用していて、このサイズのものはほとんど手に入らないと思います」

「形状が珍しく、問い合わせも多い六角形の棚。
高級木材である黒柿の縁をアクセントに使用しているのもポイントです。全面のガラスは安全面とモノの取り出しやすさを考慮して取り外しています」

「小箱は大正〜昭和初期ならではのデザインが施された取手がついていて、大小問わず、ふつうのテーブルだとかにポンと置いても雰囲気がでます」
〈Information〉
ICCA 公式サイト
ICCA Instagram
ICCA facebook
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