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「上原は365日中250日飲み歩きたくなる街」GMT 三浦由貴さん

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代々木上原のセレクトショップ バーニッシュ 立ち上げとバイヤーを務め、現在はGMT inc プレスの三浦さん

代々木上原で、ファッションの仕事をすること

ーここからはお仕事のことを伺いたいのですが、この街でアパレルのお店をやっていく上で、「代々木上原だからこうする」っていう地域性みたいなのはあるのでしょうか?

ありますね。代々木上原だから、とまではいわないですけど、買い付けで「何かものをみて、3人お客さんの顔が浮かんだら買う」って、自分のなかで法則をつくってました。不特定多数の人に何かを売ってるというよりかは、「これはワタナベさん好きそうだし、キムラさんも気に入るかもな。タカちゃんも着そう…よし買おう!」みたいな。

買い付けというよりも、友達にプレゼントを選ぶ感覚のようですね。

そうですね。こんなの入ってきたよって連絡すると、喜んで買ってもらえることも多かったです。

すごく楽しそうです。そのお仕事。

楽しいですよ。いまは、このアイテムの消化率はどのくらいで、とデータと照らしあせたりもしていますけど、そういった買い付けのやり方は、小さなお店なのと、信頼関係で成り立つ代々木上原だからこそできるのかなと思います。

代々木上原のセレクトショップ バーニッシュ 店内の様子 棚にはフィルメランジェ
代々木上原で、ファッションやアパレルのお仕事をやることって、三浦さんとしてはどのような意味合いがあると思いますか?

いま聞かれて気づいたんですけど、洋服を売ってるって感覚はないですね。

そうなんですか!では、何を売っているのでしょうか?

水商売とか、サービス業に近いのかもしれない。極端な例ですけど、キャバクラとかってお酒を飲みにきてるってよりは、そこで過ごす時間を楽しんでもらうことで成り立ってるじゃないですか。

服を売るというよりも、「いい時間」を過ごしてもらうことを意識しているというか。

洋服や靴って、たとえば食べ物とちがって、商品がいちばん輝くのはお店の外ですよね。デートに行くときなのか、友達とごはんを食べに行って褒められるところなのか。そこを想像しながら話をすることだとか、服を売るというよりは、服を買いたくなる気分をつくるのが仕事かなぁって。

またこれはすごく、いい話が聞けてます。

実際、お客さんと話してたら僕たちも楽しくなって、少し早めにお店を閉めてご飯食べにいきますか、ってなることも多いんですどね。お客さんは買い物せずに(笑)

代々木上原のセレクトショップ バーニッシュ 立ち上げとバイヤーを務め、現在はGMT inc プレスの三浦さん越しの店内
いまは、バイヤーと〈GMT〉のプレスを兼任している形ですか?

今はプレスの仕事がメインですね。プレスって言い方がファッション業界特有らしいので、一応言っておくと、他の会社でいうと広報やPRに近い役割ですね。

いわゆる「プレス」の肩書を持つ人のなかでも、三浦さんは交友関係の広さと深さは計り知れないものがあるのですが、何か意識している部分ってあるのでしょうか?

これを自分でいうのは恥ずかしいけど、この人たらし感は、昔からですね。物心がついたときから、ずーっと。

土地柄としても、ファッションブランドといえば原宿とか青山とか表参道というイメージがありますけど、三浦さんは交友関係が場所に縛られていない感じがします。

それも代々木上原だからこそですかね。あといちばん大きいのは、お酒がとにかく好きっていうのがあると思います。呼ばれたら必ず行くし、アパレル業界の人も他業種の人も、だいたいそれで知り合ってますからね。

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