好きな眼鏡と、好きな人。

‘igc’では、どのような眼鏡を取り扱っているのでしょうか？
その人のスタイルの一部になるような、いい眼鏡、です。ドイツ、フランス、イタリア、アメリカ、日本といろんな国のものがありつつ。基準としては、自分が好きな眼鏡なんです。

ざっと店内を見渡すと、さまざまなテイスト、カテゴリーがあるように見受けられます。

眼鏡であれば、ひとりの「好き」でも、いろんなジャンル、形やテイストに幅がでる部分はあると思います。自分をどう見せたいかで、かける眼鏡を変えたりするので。

サングラスは特に、形や種類が、いろんなものがありますね。
サングラスのセレクトは「この人にかけてほしい」っていう、明確なイメージがあって、そこを基準に選んでいます。

このサングラスはこの人！といった人物が具体的にいらっしゃると。

そのサングラスを見て、『あの人だったら似合うな！！ 』とか考えながら選んでいます。

もしや先ほどお話に挙がった、フランスに留学していた女性…

いろんな女性の顔を思い浮かべますが、その人を基準にしているのは確かです。

いわば、自分が大好きな女性にかけてほしいサングラスを選んでいる、ということですね？

そうなんです。

ロマンチックです。

ありがとうございます。

眼鏡選びの出発点は「自分をどう見せたいか」

自分に似合う眼鏡は、どのようにして選ぶと良いでしょうか？
いちばん大事なのは、眼鏡をかけることによって、自分をどう見せたいか、ということです。おおまかに分けると、自分のイメージやスタイルを覆したい人と、スタイルに沿ったものを選びたい人がいて。どちらのタイプであるかを見極めるのは、僕たち眼鏡屋さんの腕次第でもあります。

たとえば、「こういう顔の人には、こういった眼鏡が似合う」といったルールのようなものはあるのでしょうか？

いわゆる、眼鏡選びのセオリーみたいなものもあります。丸顔の人は丸メガネでないほうがいい、とか。ただそれも、あくまで「世間一般的に」とか「他人の目線」から法則化しているので、すべての人に当てはまるわけではありません。そういったセオリーにとらわれるより、とにかく試しにかけまくることが一番ですかね。パッと顔をみて、この人にはこういった眼鏡が似合う、という予測もつきますが、とにかく、かけてみてください、と言うようにしています。

 

「好きな眼鏡」「好きな人にかけてほしいサングラス」とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。お店に並んでいる眼鏡・サングラスのなかで、特に上田さんの思い入れが深いものを3つ選んでいただきました。

マイキータ＋メゾン マルジェラ “MMESSE007” ¥56,500-
変わらずにずっと好きなのは、ツーブリッジフレームの眼鏡。なぜ好きかというと、父親がかけていた眼鏡がツーブリッジだったんです。いわゆる昭和のおじさんのイメージが強いですが、こちらはドイツのアイウェアブランド〈マイキータ〉と〈メゾン マルジェラ〉のコラボモデルで、無骨なデザインをマイキータとマルジェラのセンスにより、新しいアプローチのツーブリッジを試みているものです。

クレイトン フランクリン -optical- “cf-738” ¥30,000-
もうひとつずっと好きなのは、シルバーのフレームにブラックを縁取ったこちらのタイプ。松下幸之助や、イヴ・サンローランが好んでかけていた、スタンダードなモデルです。〈クレイトン フランクリン〉は世界に誇る日本の眼鏡ブランドで、クラシックなデザインをベースにしながらも最先端の技術を取り入れています。ぜひ一度手にとっていただきたいですね。

バートン ペレイラ -sun- “kuuipo” ¥44,000-
フォックスやキャットと呼ばれる、大ぶりのサングラス。カラー名が「tainted love（ティンテッドラブ）」といって、「ティンテッド」は腐った、腐りきった、という意味。そのままつなげると「腐りきった愛」なのですが、「ティンテッドラブ」というのはひとつなぎで「穢れなき愛」という意味もあるそうなんです。そんな色の名前がついたサングラス。僕は絶対似合わないですけど、これが似合う女性はまちがいなく素敵な人だなーって思います。