按田餃子、もうひとつの名物メニュー。
その街を訪れる理由になる、たったひとつの何か。好きなひとがいること。おいしいごはんがあること。面白い話がきけること。新しい何かに出会えること。
そんな何かが、たったひとつでもあればいい。
「あのお店の『アレ』」があるから、代々木上原に行きたい、暮らしたい!と思える名物をピンポイントでご紹介する連載企画第一弾。
初回は、「按田餃子」の「ラゲーライス」にフォーカス。メニュー開発のストーリーや、その魅力に迫ります。
代々木上原といえばあのお店、と思い浮かべる方も多いはず。
駅から歩いて3分ほどのところにある「按田餃子」。
「水餃子」と並ぶ名物メニュー「ラゲーライス」は、このお店を立ち上げた料理研究家・按田優子さん、写真家・鈴木陽介さんの、とある「想い」が出発点となり、生み出されました。
「こんなご飯があったらいいな」から生まれる、世界にひとつだけの料理
ランチメニューを考えるとき、はじめに鈴木さんが大きなイメージを思い描きました。
「熱すぎず、スプーン片手で食べられるもの。ランチミーティングのときとかに、話しながらでも食べれて、白いシャツを着ていても汚さないように、汁が飛ばないものがいいな」
そのイメージを受けて、按田さんも思いを乗せます。
「それだったら、一皿で、一日の栄養が満たされるようなものがいいよね」
具材や、どこどこの、何風の料理、などではなく、ふたりの「理想」が先にあり、そこに向かってつくりあげられる「按田餃子」のメニュー。「ラゲーライス」はまさしくそのイメージ通りにつくられた一皿なのです。
一皿で、一日に必要な栄養素が満たされる
「ラゲーライス」のすごいところは、大げさでも何でもなく、これを食べることで「1日分の栄養素」が賄えること。メインの具材はきくらげと、金針菜。どちらも普段の食生活であまり馴染みがない食材ですが、きくらげには血管を強くして体質改善を促し、金針菜は自律神経の安定、ホルモンバランスの改善などの効果があります。具材は他にも八角で柔らかく煮た豚肉と玉ねぎ、アクセントに青唐辛子の酢漬けが添えられています。
毎日食べたくなる、やさしい味わい
按田餃子のメニューすべてに通じる味付けのこだわりは「毎日でも食べたくなる」やさしい味であること。「ラゲーライス」に使われているのはしょうゆと塩だけですが、一口食べると、それだけとは思えないほど豊かな味がひろがります。世界各地を旅しながら、独自の料理をつくりあげてきた按田優子さんの料理はすべてが按田流。他のどこにもないオリジナリティと、家庭料理のような優しくてうれしくなるおいしさが同居しているのです。
その他、「ラゲーライスにまつわる気になること」を一問一答形式でお届けします。
答えてくれたのは、按田餃子スタッフの関根さんです(写真真ん中)。
Q.「ラゲーライス」のラゲーとは?
きくらげの愛称です。ニックネームみたいなものです。按田餃子では、そういったメニュー名の付け方をよくします。
Q. ラゲーライスは一日にどれくらい出ますか?
しっかりと数えたことはないですが、お昼は水餃子定食かラゲーライスのお客様がほとんどで、夜のお客さまも、ご飯を抜いたバージョンの「ラゲー煮込み」をほとんど必ずといっていいほど注文されますね。
Q.ラゲーライスを食べたお客さんの反応は?
小さなお店なので、おいしい!という声を直接聞けるというのがあります。あとは、体調がすぐれないので、食べにきました、という方もいらっしゃいます。
<その他の名物メニューや、店内の様子>
ハトムギ皮を配合した水餃子。国産豚・鶏のお肉をベースにそれぞれ季節の野菜が包まれた4種類があります。
コーラ・ナッツとラベンダーなどの数種類のスパイスでつくられた自家製コーラ。海外からの熱狂的なコーラファンもこれを目当てに訪れるほど。コーラの原液も時期に応じて発売しているそう。
きくらげを使ったジュース。スタッフの関根さん曰く「みなさん驚かれますが、きくらげ自体に味や香りはなく、クプアスというアマゾンの果物の味がメインになります。アサイーのような、リラックス効果のある果物です。酸味があって、味はさっぱりしてます。喉をうるおすというより、スムージーに近い感覚です。ウチはデザートメニューが少ないので、デザート感覚で飲んでもらえるといいかなと思います 」とのこと。きくらげは前述の通り栄養満点なので、食欲がない日にも良いかもしれません。
按田餃子 代々木上原本店
【住所】〒151-0066 東京都渋谷区西原3-21-2
【営業時間】10:00〜22:00 (L.O21:30) 土日祝日 9:00-22:00(L.O21:30)
【TEL】03-6407-8813
【WEB】 HP /Facebook /Instagram
◼️あわせて読みたい◼️
RELATED
関連記事