代々木上原、秋の名物。ここでしか手に入らない、絶品モンブラン
「あのお店のアレ」があるから、代々木上原に行きたい!暮らしたい!と思う名物をピンポイントでご紹介する連載企画第23回。
今回は、パティスリー「アステリスク」の「モンブラン」をご紹介します。
おすすめしてくれたのは、「みさき眼科クリニック」の院長、石岡さん。眼に関する著書を出したり、教科書を執筆するなど著名な眼科医である一方、上原近辺の飲食店情報(その数300軒以上!)を綴ったブログがすごい!ということで前回はそのブログについてお話を伺いました。
「まさしく、あのお店があるから上原で開業してよかった、とおもえる場所のひとつが井の頭通り沿いにあるパティスリー「アステリスク」。なんでもおいしいのですが、ここのモンブランが特に有名です。休日だと品切れになってしまうことも多いだけに、平日の昼休みや仕事終わりに買いにいけるのが近所の特権ですね。眼科にいらした患者さんにもよくご案内するのですが、みなさん来院ついでに良い手土産ができたと喜ばれます」ーみさき眼科クリニック 石岡みさき 院長
みさき眼科クリニックから井の頭通りにでてすぐ、代々木上原駅からは富ヶ谷方面に坂を上がりきったところあたりに「アステリスク」はあります(MAP)。駅からは徒歩3分ほど。
調布の名店「サロン・ド・テ・スリジェ」で腕を磨き、世界コンクールでも受賞歴のあるシェフパティシエ 和泉光一さんによるパティスリー「アステリスク」。平日休日問わず、ご近所さんをはじめ遠方からも多くの人が訪れる超人気店です。
ショーケースには、季節のフルーツをふんだんに使ったケーキや、シュークリーム、チョコレートケーキなどが常時40種類以上ならんでいます。すべてのベースにあるのはフランス菓子ですが、ドイツやオーストラリア、イタリアなど世界中のレシピ・文化を取り入れてオリジナリティあふれるメニューを生み出しています。
なかでも、開店時から看板商品として大人気なのが、秋に旬を迎えるモンブランです。
モンブラン クレメ 590円(税込)
パティシエの創意工夫がつまった、世界にひとつのモンブラン。主役の栗は、愛媛の名産・中山栗
見た目はフレンチスタイルのベーシックなモンブランながら、いたるところに創意工夫が込められています。まず、主役となる栗には、パティシエ和泉さんの故郷である愛媛県名産の和栗・中山栗を使用。中山栗は木についた状態ではなく完熟して自然と落ちたものを収穫していて、実が大きく、栗本来の甘みがしっかりと味わえるのが特徴です。
栗を引き立てる、フランスやイタリア菓子のエッセンス
上からみていくと、ナッツをまぶした和栗のペースト、ひとつ内側にはクレームシャンティー、中心にマロングラッセ、アーモンドメレンゲという3層構造になっています。
栗本来の甘みをひきたてるため、ボトムのメレンゲは約10時間オーブンで火を通してキャラメリゼして、苦味を出しているそう。さらにクレームシャンティーにはイタリアのクリームチーズ「マスカルポーネ」を使用することで、爽やかな酸味もプラス。メレンゲやナッツのサクサクとした食感もあいまって、重層的な味わいが口のなかにひろがります。
お菓子の鮮度も大切に。いつ訪れても、出来たてのモンブラン
「アステリスク」はお菓子の鮮度も大切にしていて、基本的にすべて作り置きはせず、その日並ぶものは当日につくられたもの。お店がオープンしてからも、売れ行きをみながら次々とケーキをつくりあげ、ショーケースに並べていきます。
看板メニューのモンブランは特に売れるスピードが早いのと、メレンゲのサクサク感を活かすべく、これからの旬の季節になるとひとりのスタッフが一日じゅうかかりきりになりモンブランだけを作りつづけるそうです。
<店長・瀧川美紗さんに一問一答>
今回モンブランのことを教えてくださった「アステリスク」店長の瀧川さんに、その他に気になることを一問一答形式でうかがいました。
ー「アステリスク」店名の意味は?
フランス語で「小さな星」という意味です。小さくても、みんなで力をあわせて輝いていこう、というシェフの思いが込められています。
ーなぜお店を代々木上原に出されたのでしょうか?
シェフが訪れてきた街のなかで、ここに住みたい!とおもう好きな街が3つあったそうなんです。上原はそのなかのひとつで、特にコンテンストの練習時によく訪れることがあったらしく、タイミングよく物件もみつけて即決だった、と聞いています。
ーここのケーキや焼き菓子は、他のお店などで購入することはできますか?
基本的に卸しは行っておらず、ここだけで購入することができます。シェフのこだわりで、わざわざ上原まで来ていただいて、坂道を登ってきてくださる方もいるので、デパートなどに常設で卸したりといったことは考えていないそうです。
ーモンブランは、平均して1日に何個ぐらい売れますか?
土日だと100個は超えますね。平日でも60-70個は超える日が多いです。
ーやはり、モンブランは売り切れる場合もありますか?
モンブランは基本的に最後の閉店まで出し続けています。ただ、ペーストがきれてしまったり、メレンゲがなくなってしまうことも稀にあるので、そのときは、品切れという形になってしまうことがあります。
ー確実にモンブランを手に入れるにはどうしたらいいですか?
クリスマス時期を除いて、他のケーキも含めてすべて当日中の取り置きができますので、お電話いただけると確実です。
<その他の見どころや名物>
いまの季節は、長野パープルやマスカットをつかったケーキが並んでいます。夏にはマンゴーなどのフルーツ、11月の終わり頃からは、あまおうのタルトもファンが多い大人気メニューだそうです。
「ミラージュ」「アーム」「オール」など、和泉シェフが世界大会で賞を獲得したオリジナルケーキも並んでいます。
モンブランに並ぶ看板商品、「ケイク・オ・フリュイ」。
しっとりしたパウンド生地に、季節のドライフルーツがたっぷり練り込まれています。年末年始の帰省時など、お土産としても人気。
ドーナツなどの焼き菓子も、すべてアステリスクのオリジナル。年間を通して並べられている商品ですが、季節に応じてボックスの色が変わります。
バレンタインシーズンに重宝される、オリジナルの板チョコレート。
店内にはイートインができるテーブルが3つあります。3席のみのため埋まってしまうことも多いそうですが、平日などは座れるチャンスも。また、夏季限定でパフェがメニューとして登場し、ここをおすすめしてくれた石岡先生も「パフェをたべるために昼休みをとることもある」というほどのファン。
編集後記
今回もますます、代々木上原で働いたり暮らしているひとへの羨ましさが募りました(この記事の筆者は江戸川区〜ほぼ千葉県〜在住)。
古代の人々は、星を頼りに方角を定めて旅をしていたといいますが、「アステリスク」はその名の通りまさしく、上原における「小さな星」だなぁなんてロマンチックなことを思ってしまうほど美味なモンブランでした。ナイスマロンでした。
アステリスク
住所:東京都渋谷区上原1-26-16 タマテクノビル1F
電話:03-6416-8080
営業時間:≫ショップ 10:00~20:00 ≫カフェ 10:30~19:00(18:30 L.O.)
定休日:月曜日(祝日の場合翌火曜日)
WEB:www.asterisque-izumi.com
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