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何気ない日常を鮮やかに、おいしく彩る街の惣菜屋さん「IRU 幡ヶ谷」

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下町情緒と都会の利便性が見事にミックスし、グルメな人々を魅了し続けている代々木上原のご近所タウン、幡ヶ谷。おいしい飲み屋さんもたくさんあって、筆者も独身時代は足繁く通っていたこの場所に、また新たなグッドバイブスを醸し出すお店が誕生しました。その名は「IRU(イル) 幡ヶ谷」。お惣菜とお弁当屋さんです。(池尻大橋の人気お惣菜屋さん「BET」の姉妹店といえば、ピンと来る方もいるかも??)

幡ヶ谷駅を降り、西原商店街入り口のアーチがドーン! 『カタネベーカリー』『PADDLERS COFFEE』といった東京屈指の名店が鎮座するこの商店街ですが、平日の昼間は会社員や学生、お買い物中の主婦で賑わっています。

西原緑道を横目にぐんぐん進んでいくこと30秒。左手に看板のないお弁当屋さんが現れます。鮮やかなグリーンの外壁と、お隣が洒落たワインバーなのでなんだか目を引きます。

「こんにちは〜!」と気さくに声をかけてくれたのは可愛らしい看板娘のいくこさん。代々木上原生まれ、代々木上原育ちとのことで、一気に親近感!

ショーケースにずらりと並べられたお惣菜やお弁当の美味しそうなこと、鮮やかな彩りとメニューの多さに驚きます。取材であることを一瞬忘れて真剣に選んでいたら、背後からお客さんがどんどんやってきてあっという間に売れていきます。

売り切れてしまう前に、家族分のお昼ご飯とデザートを購入しました。

「キッシュデリ」(1080円)。キッシュとサラダ、お惣菜を詰め込んだワンプレート。

「さばライス」(972円)。パリッと焼き上げたマサバにあさりの出汁の効いたターメリックライス。さっぱりトマトソースでまるでパエリアのような味わい。

「ルーロー飯」(702円)。甘辛く煮込んだ豚肉と自家製の煮卵が相性抜群!

「プリンカップ」(432円)。「Bet」でも販売中のトロトロ濃厚系プリンは一番の人気スイーツ。

「レーズンバターサンド」(594円)。ラムレーズン入りのバターサンドをざっくりとした食感のクッキーにはさんだパティシエこだわりの逸品。

常連の子どもたちとの触れ合いを楽しみながら、地元に根ざしたお店を目指す

カフェやイタリアンなどさまざまな飲食店を経験して来た中山さん。

ひとしきり人気メニューを買い込んだところで、マネージャーの中山恭兵さんにお話を伺いました。

冒頭でも触れましたが、「IRU」は、2020年6月に池尻大橋でオープンした「BET」の姉妹店というかたちで今年3月にオープンしました。もっと遡ると両店は、東京・中野の『ネオビストロ MURA』がルーツとなります。昨年11月には中目黒に「Bet Labo Grocery & Delicatessen」というケータリング事業、ロケ弁にも力を入れた店舗もオープンされています。

「料理にこだわった飲食店を都内で数店舗展開してきた会社なのですが、コロナ禍で飲食店業界の状況が一変し、僕らも打開策を考えていく中で、テイクアウトやケータリングに特化する店を作ろうということになったんです。店内で飲食ができなくても、お店と同じ味を自宅で楽しんでもらうことができたらという想いで『Bet』をオープンしましたが、想像以上に好評でたくさんのお客様が喜んでくださり、別のエリアにも出店してみようということで『IRU』をオープンしました」

長年飲食店業界で働いてきたという中山さんは店長でありながら、料理人としてメニュー開発や毎日の仕込みも行っています。

「オープンしてまもないですが、ありがたいことに毎日お弁当は売り切れます。幡ヶ谷は会社員の方も多いですが、住民の方も多いので、いろんな方が来てくださいます。子どももたくさん通るのですが、ふらっと立ち寄ってくれてプリンを買ってくれることも。常連さんの子どもたちとのたわいのない話に癒されるんですよ」

メニューはいずれも1000円以下。デリバリーもやっています。

唐揚げ弁当やのり弁当、焼肉弁当といったガツンと男子のお腹を満たすメニューもあれば、キッシュや鴨のロースト、フムスやパテといったワインが進みそうなオシャレメニューもあるところが男女、世代を問わず人気の理由なんでしょうね。味へのこだわりは?

「いろんな方がいらっしゃるので、基本的にはクセのない、誰が食べてもおいしいと思える味を目指しています。小さい子どもも来てくれるので、辛すぎない、スパイシーすぎないメニューを揃えています」

こだわりの食材を使った本格派の味わいでありながら、価格帯が800円〜900円前後というところもお財布に優しくて嬉しいポイントです。

「毎日食べてもらいたいので、値段は比較的リーズナブルな設定にしています。常時20〜30のメニューを提供していますが、季節ごとにメニューも少しずつマイナーチェンジをしていく予定です」

そして、今年の秋頃にはまた代々木エリアに新たな店舗のオープンを計画中だといいます。めちゃくちゃ楽しみ!!

「コロナも落ち着いて来たので、次の店舗はイートインスペースを設けられたらいいなと思っています。テイクアウト専門という業態ももちろん楽しいですが、やはりお客様を迎えて接客する楽しみというのは飲食店の醍醐味ですからね。僕も楽しみです」

“飲食人として生きていくこと、そして新たな飲食業のあり方を社会に提案することにBet(賭ける)する”。そんな思いが込められたのが「Bet」だったそうですが、「IRU」の意味は?

「社長曰く、『ここにいるよ』、とみなさんの日々の暮らしの中に自然に寄り添えるようなお店になってほしいという想いからです。そんな存在であり続けたいですね」

IRU 幡ヶ谷
【住所】東京都渋谷区西原1丁目21−16 パラスト西原 104
【営業時間】毎日11時〜売り切れ次第終了
お問い合わせはInstagramのDMから
【WEB】 Instagram

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