関東地方の梅雨明けまであと少し。外を歩くのもしんどい気温になってきました。
夏バテで食欲減退中…。お酒のおつまみはさっぱりしたものが食べたい…。
そんな方に朗報です。
代々木上原駅すぐそばに、お通しでカツオのタタキを出してくれるお店を発見しました。
займ на карту ночью без отказа その名は「上原の酒場 でばやし」。
高知県出身のオーナーふたりが営むこのお店では、高知から取り寄せた食材やお酒を心ゆくまで楽しむことができます。
オープンしたのは2021年3月。
もちろんカツオのタタキ以外にもメニューは豊富で、冷菜や魚、シメのご飯物にいたるまで、あれもこれも食べたくなる一品を取り揃えています。
また、フードやドリンクに限らず店舗の内装も魅力のひとつ。白熱電球で照らされた暖かみのある雰囲気、開放的な大窓、こだわりのインテリア、そして料理を提供するお皿など、隅々のディテールまで気になるお店が「上原の酒場 でばやし」なのです。
今回は若きオーナーのおふたりに、オープンのきっかけや代々木上原のよさを教えていただきました!
ー早速ですが、おふたりでお店を始めた経緯を聞かせてください。
中野さん:僕はもともと、大学を卒業してから2年間教員をやっていました。その後オーストラリアへワーホリに行って、飲食店などで働き、日本に帰って来て再び教員に。その当時から、「なにかいまとは違うことができるのかな」みたいな漠然とした思いがあったんですが、それは別に「飲食店をやりたい」という具体的なものではなかったんです。そんなふうに過ごしていたタイミングで、中島から「一緒にお店をやらないか」と誘われたのがきっかけでした。
ー中島さんは、どうして中野さんを誘ったんですか?
中島さん:僕は調理の専門学校を卒業してから下北沢の居酒屋で働いていたんですが、いずれは独立したいと考えていました。で、せっかくやるなら、ひとりで経営するよりふたりのほうが面白いだろうなって思って。以前から中野が「自分はずっと教員をやるのだろうか」と言っていたので、だったら誘ってみようと。彼のことは昔から知っていますし、人柄もいいので。
ー幼いころからのお知り合いなんですね。
中野さん:はい、部活とかは違うんですけどね。
中島さん:小学校のとき、同じサッカークラブに入っていたのが仲良くなったきっかけです。あと、実家がめちゃくちゃ近所(笑)
ーいまはコロナの影響で先が予測しにくい世の中ですが、このタイミングでお店を始めるのに葛藤みたいなものはあったのでしょうか。
中島さん:そうですね。その考えとはずっと戦ってました。
中野さん:実は当初のオープン予定から、半年くらい延期しているんです。計画自体はコロナの前からあったんですが、世の中がこんな感じになっちゃったので、ふたりでどうするか悩んで。でも、「じゃあ来年は絶対に」とは言えないじゃないですか。なので最後は、もう目途が立たないってことで思い切って始めてみた感じです。
中島さん:お客さまから感謝されたときや自分の精神的な部分も含めて、結果的にはやってよかったと思います。
ーなぜ代々木上原を選んだのでしょうか。
中島さん:下北沢、三軒茶屋、幡ヶ谷とかいろいろ店の場所は悩んだのですが、代々木上原が一番しっくりきたんです。いま挙げた街と比べると、このあたりはお店の数が少ないじゃないですか。だからそういう意味では「埋もれない」かなって。あとは夜の時間、特に深夜帯に営業している居酒屋が多くないので。ほかの街でやるよりは、注目してもらえるとも考えました。
中野さん:それと、このへんに知り合いが多いっていうのもありますね。中島の専門学校のときの先生が、近くでお店をやっていたりするので。
中島さん:そうなんです。だからこの物件が空いたときに「どう思いますか?」って先生にも相談したんです。そしたら「いいじゃん、やりなよ」と言ってくれたのも、この場所にオープンした決め手のひとつですね。
ー実際にお店を構えてみて、街の印象はいかがですか?
中野さん:実は僕、この間まで代々木上原に住んでいたんですよ。その当時の印象もあるんですが、うまいぐあいに新旧が共存しているようなイメージですね。いまどきのお洒落なお店がある一方で、急に話しかけてくるフレンドリーなご老人がいたり(笑)。そのバランスが心地いい感じはあります。
中島さん:それで言うと、ちょっと地元の高知に近いような雰囲気があります。たとえば僕がずっと働いていた下北沢とかは、街全体に流行を追うカルチャーがあったりするんですけど、代々木上原はどちらかというと落ち着いていて。もちろん新しいお店はありますが、その中にも地元っぽい老舗が混ざってる。そのふたつがいい感じに混在して街を作っているようで、僕は好きですね。
ーどんなお客さんが多いのでしょうか。
中野さん:ご近所に住んでらっしゃる方ですかね。それと、この周辺の会社に勤めている人など、20代後半~30代が多いように思います。ほかには、中島が下北沢で働いていたときの知り合いも来てくれたり。
ー周辺のお店とは交流があったりしますか?
中野さん:ええ、結構ありますよ。さきほどの話ですが、隣のビルの1階「36.5℃ Kitchen」は中島の専門学校の先生のお店ですし。それと、この駅前通りに並ぶ店の人たちと新しい出会いがあったりもします。たとえば「collect(コレクト)」ってお店とは互いに行ったり来たりで。ほかには、2つ隣のビルに入ってる「smiles(スマイルス)」という喫茶店でオープン前によく打ち合わせを行っていたんですが、僕らのことをいろいろと気に掛けてくれたり。「こうしたほうがいいよ!」みたいな(笑) そういったローカルさは、代々木上原の魅力だと思いますね。
ーおすすめのメニューを食べてみたいです。なんでもお通しがカツオのタタキなのだとか…?
中島さん:はい。それではお通しと、ポテトサラダでどうでしょうか。カツオは高知から取り寄せたもので、ポテサラはマッシュポテトを裏ごしして、玉ねぎをバターで炒めています。日本酒なんかに合いますよ。
ーぜひお願いします! お酒はどういった種類のものを揃えているのでしょうか。
中野さん:日本酒を全国各地から仕入れています。それと、ビールや焼酎、ウイスキーなどひと通りそろっていますよ。
中島さん:お待たせしました。まず、お通しのカツオのタタキです。
ー酸味があって食欲が湧きます。ミョウガや青ネギも載ってて、お酒に合いそうですね。
中島さん:ありがとうございます。では、次はポテトサラダをどうぞ。
ーポテサラも最高です。ところで料理はもちろんですが、店内の調度品やディテールにもこだわりが見受けられます。おふたりの趣味ですか?
中野さん:いえ、どちらかと言えば中島のセンスですね。
中島さん:テーブルとかは設計士さんが手配してくれたんですが、皿なんかは僕が選びました。下北沢で働いていたときの知り合いがデザイナーをやっていたり、アーティストのグッズを制作していたり、お皿をつくっていたりと、当時の繋がりがいまも活きている感じです。
ー「上原の酒場 でばやし」を今後どんなお店にしていきたいですか?
中野さん:自分がオーストラリアで学んだ英語や教員時代の経験を活かして、外国人や障害を持った方、ペット連れのお客様など誰もが気軽に来店できる環境にしたいですね。それと、地域の人に愛されるのも目標のひとつ。そのために、さまざまな背景を持った方に合う店づくりをしていきたいです。各テーブルにコンセントを配置しているので、サラリーマンの方なども仕事をする場として気軽にご来店していただければと思います。
中島さん:僕も同じで、代々木上原の住民に愛される店づくりができればな、と。高知の食材やお酒を提供することで、食やその他のカルチャーも含めて、地元の魅力を東京のみなさんに知ってもらいたいと思っています。言うならば、東京と高知の架け橋になるようなお店が理想ですね。最終的には、それが高知の活性化に繋がれば嬉しいです。 ウッディな床やコンクリート剥き出しの壁にいたるまで、お洒落な空気感にどっぷり浸かれるお店でした。もちろん料理も最高!
一度訪れたら、リピートしてしまうこと必須です。
上原の酒場 でばやし
【住所】東京都渋谷区上原1-32-18
【営業時間】18:00〜翌1:00(ラストオーダー0:00)※新型コロナウイルス感染拡大により変更の可能性あり
【定休日】日曜
【TEL】03-6407-9782
【URL】Instagram
RELATED
関連記事